Jr.セッションって何?

◆ 2005年はアインシュタインの偉大な論文発表から100年目◆
  アインシュタインは、光量子論に基づく光電効果の理論、ブラウン運動の理論、それに特殊相対性理論の論文を1905年に発表しました。これらは3大業績と呼ばれ、3つとも、20世紀の物理学の基礎を築いた偉大な論文です。このため、この年は奇跡の年と言われています。
   
◆ 2005年は世界物理年◆
  2004年6月に開かれた国際連合(国連)において、この奇跡の年から100年後の2005年が世界物理年と決定されました。この年には、物理学の正しい理解と、その果たしている役割について広く一般の皆さんにも知っていただくことを目的とした様々な活動・催しが世界各国で企画されました。
   
◆ Jr.セッションは世界物理年の記念イベントとしてスタート◆
  Jr.セッションは、世界物理年を記念して、第1回が第60回年次大会(東京理科大学)で開催されました。第2回以降は、毎年春の大会で実施する予定です。高等学校および高等専門学校生の皆さんからレポートを募集し、その中から選抜された方に学会発表の場を提供いたします。斬新な発想や柔らかい思考で物理的なテーマを探求している皆さんには、日頃の活動や研究成果の発表をするまたとない機会になると思います。
   
◆ 学会発表ってどのようなことをするの?◆
  研究者が研究成果を発表することは、とても大切なことです。発表には、基本的に二つあります。一つは、論文誌に投稿して掲載する論文発表です。もう一つは、学会での口頭発表です。これを、通常、学会発表といいます。持ち時間は、10分から30分くらいで、自分の研究成果について報告し、同じ研究分野の研究者からの質問を受け、議論もします。こうすることによって、自らの研究を認めてもらったり、研究の内容をより深めたりします。
Jr.セッションは、このような研究者同士による学会発表とは少し異なりますが、皆さんの研究を第一線で活躍する物理学者から講評やアドバイスがもらえ、また質問をすることができます。この体験は研究者になるための大きな一歩となるかもしれません。
   
◆学会ってどんな活動をしているの?◆
  学会とは、特定の分野を専門とする研究者の集団で、その分野をより深く追求するための機能をもっています。会員同士の特定分野の情報交換、それに社会への還元なども目的としています。各国にある学会、国際的な学会などがあります。日本物理学会の前身は、1877年9月に創立された東京数学会社です。1884年に東京数学物理学会、1919年に日本数学物理学会、そして1946年に日本物理学会となった歴史ある学会です。現在、日本物理学会は、中・高校生向けの物理教室や、各地での市民の皆さんに向けたイベントなどを積極的に実施しています。
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