情報処理学会第87回全国大会 会期:2025年3月13日~15日 会場:立命館大学

触媒コンペティション表彰式

日時:2025/3/13(木) 9:30-11:30

会場:第3イベント会場

【セッション概要】触媒コンペティションはメタン酸化カップリング反応における良質な触媒を見つけるコンペである。メタン酸化カップリング反応はメタンを燃焼させエタンやエチレンを得る反応であるが、メタンの酸化が進みすぎるとCO2になってしまうため、いかに酸化を途中で止めるかが重要である。このため性能の良い触媒が期待されているが、数十年の研究を経ても新しい触媒が発見されないなど困難を極めている。以上の背景の下、データサイエンス的なアプローチを用いて新規高性能触媒を予測するコンペティションを実施予定である。参加者は触媒候補として触媒の材料となる元素3つの組合せを提出し、審査は実際に化学実験によって得られたエタンやエチレンの収率に基づき行う。すなわち、本コンペティションは単に既知のものを精度高く予測するのではない、新発見を指向したものとなっている。本企画では、そのコンペの結果発表と優秀者によるプレゼンテーション、表彰式からなる。企画の主催は有志による触媒コンペ運営委員会である。
9:30 オープニング
9:35 触媒コンペの目的と趣旨
9:55 実験方法と実施の報告
10:10 結果発表
10:20 優勝者プレゼンテーション
10:40 準優勝者プレゼンテーション
11:00 3位入賞者プレゼンテーション
11:20 クロージング

司会

安田 宜仁(日本電信電話 コミュニケーション科学基礎研究所)

安田 宜仁

【略歴】1999年 京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程修了。同年日本電信電話株式会社入社。2011年東京工業大学 総合理工学研究科博士(工学)。2013年-2015年 科学技術振興機構ERATO湊離散構造処理系プロジェクト研究員、2015年-2016年北海道大学大学院情報科学研究科特任准教授。現在NTTコミュニケーション科学基礎研究所協創情報研究部言語知能研究グループ グループリーダー。

9:35-9:55 講演 触媒コンペの目的と趣旨

宇野 毅明(国立情報学研究所)

宇野 毅明

【略歴】1998年東京工業大学総合理工学研究科にて博士(理学)を取得.1998年東京工業大学経営工学専攻助手着任,2001年2月国立情報学研究所助教授着任,現在は教授.専門はアルゴリズムの理論と応用,特に離散アルゴリズム,列挙アルゴリズム,計算量理論,組合せ最適化など.データマイニング・データ解析・ゲノム情報学ではクラスタリングや類似性などの基礎計算を大規模データで高速に行う手法や,意味理解が容易なクラスタリング技術を研究.2010年文部科学大臣表彰 若手科学者賞受賞.近年は学術変革研究などにて異分野融合の議論による新しい問いの構築や、異分野融合による議論や問い立ての方法論の構築、そのコミュニティと研究者育成の研究を行っている.

9:55-10:10 講演 実験方法と実施の報告

西村 俊(北陸先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科 准教授)

西村 俊

【講演概要】メタン酸化カップリング (OCM: Oxidative coupling of methane) を題材とした『触媒コンペティション2024』において, 提案された触媒組成物を実際に調製しOCM反応活性を評価した. 実際の実験環境の紹介と共に提案された触媒の性能(C2化合物収率)について報告する.

【略歴】2006年 東京学芸大学教育学部中等教育教員養成課程 卒業, 2008年 同大学院教育学研究科理科専攻 修了 (修士: 教育学), 2011年 北陸先端科学技術大学院大学マテリアルサイエンス研究科博士後期課程 修了 (博士: マテリアルサイエンス). その後, 北陸先端科学技術大学院大学にて, 助教 (2011~), 講師 (2017~), 准教授 (2018~現在に至る). 。合金構造形成による触媒反応の促進やバイオマス資源変換プロセス開発を中心とした研究に従事し, 2018年からインフォマティクスとの融合による固体触媒開発に挑戦している.

10:10-10:20 講演 結果発表

石畠 正和(NTT コミュニケーション科学基礎研究所 担当課長)

石畠 正和

【講演概要】本触媒コンペティションの結果を報告する。
投稿件数やどのような投稿があったかを紹介したのち、本コンペティションの入賞者を発表する。

【略歴】2013年東京工業大学大学院情報理工学研究科博士課程修了,博士(工学).2010年から2013年まで日本学術振興会特別研究員(DC1).2013年から2016年までNTTコミュニケーション科学基礎研究所研究員.2016年から2018年まで北海道大学大学院情報科学研究科特任助教(NTTより出向).2018年より現職.2008年人工知能学会研究会優秀賞,2013年人工知能学会論文賞受賞.