情報処理学会第86回全国大会 会期:2024年3月15日~17日 会場:神奈川大学

論文必勝法

日時:3月16日 12:40-15:10

会場:第2イベント会場

【セッション概要】論文誌ジャーナル/JIP編集委員会主催の本セッションでは,現在,論文誌への掲載を目指して論文を執筆中もしくは, 今後,執筆する予定のある情報処理分野の若手研究者の方々へ有益な情報を提供いたします.具体的には,まず,経験豊富な講師をお迎えして研究成果を論文として執筆する過程についてお話をいただきます.また,パネル討論では,編集委員会から編集長ならびに,各グループの主査による,採録される多くの論文にみられる傾向や,査読コメントへの 対応方法などのアドバイス,論文を出す前のチェック事項、および論文誌に関する最近の動向などについて情報提供と意見交換を行います.本セッションは,論文著者の方のみならず,共著者の指導教員,査読をお引き受けくださる方にも必見です.

加藤 由花(東京女子大学 現代教養学部数理科学科 教授)

加藤 由花

【略歴】1989年東京大学理学部卒業.同年日本電信電話(株)入社.電気通信大学,産業技術大学院大学を経て2014年より現職.博士(工学).情報ネットワーク,知能ロボティクス等の研究に従事.本会DPS研究会幹事(2009-2012年度),理事(2013-2014年度,2015-2016年度,2022-),会誌副編集長(2018年度-現在)等を歴任.

12:40-13:40 基調講演 君たちはどう論文を書くか

井口 寧(北陸先端科学技術大学院大学 教授 情報社会基盤研究センター 教授)

井口 寧

【講演概要】採録される論文の書き方について解説する。論文誌ジャーナル/JIP編集委員会委員 COMP領域 主査としての経験から、編集委員会でどのような議論が行われているか、どのような視点で採否が決まって行くのか、編集委員会での審議のされかたを紹介する。それを踏まえて、逆に編集委員会で通るためには何をするべきか、どう書くと良いのかを論ずる。
学生や若手研究者の皆さんは指導教員からの助言も多く受けるだろう。指導教員の視点からは、何に注意して助言しているのかお話しする。
さらに、そもそも論として我々は何のために論文を書くのか、さらに言えば何のために研究するのかという点にも言及する。そこから、読者やその代表たる査読者は何を知りたいのか、何を期待しているのかという点も議論し、読者の期待する論文をどう書くのかをまとめる。

【略歴】1992年 東北大学 工学部 機械工学科卒業.1997年 北陸先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 博士後期課程修了.
同大学情報科学センター助手,准教授を経て, 現在,情報社会基盤研究センター 教授.
また,2002年から2006年まで科学技術振興機構さきがけ研究21(機能と構成)に参加し研究に従事.この間並列システム,ウェーハスタック集積システム,FPGAなどを用いた並列処理に関する研究を行なう.
2014年度 情報処理学会 論文誌ジャーナル/JIP編集委員会委員 COMP領域 主査.

13:40-15:10 パネル討論 論文誌の査読プロセスの紹介と、査読をどう通すか

パネル司会

浅井 信吉(論文誌ジャーナル 編集長/会津大学)

浅井 信吉

【討論概要】論文誌の査読プロセスの紹介と,査読をどう通すか,について,今年も、論文誌編集委員会の各グループ主査の先生方に熱く語っていただきます

【略歴】会津大学コンピュータ理工学部上級准教授.1996年筑波大学大学院博士課程を修了後,(株)ウェーブフロント勤務を経て,現職.論文誌編集委員会基盤グループ委員(2014年〜2017年),副査(2015年,2016年),主査(2017年).論文誌ジャーナル編集長(2020-),数値解析、量子アルゴリズム、その他に関する研究に従事.

パネリスト 討論テーマ:査読付き論文を書くには

和泉 諭(論文誌ジャーナル ネットワークグループ主査/仙台高等専門学校 准教授)

和泉 諭

【略歴】2012年東北大学大学院情報科学研究科博士後期3年の課程修了.博士(情報科学).東北大学大学院情報科学研究科特任准教授などを経て,2020年より現職.論文誌編集委員(2020年-),ネットワークグループ副査(2022),主査(2023),コンシューマ・デバイス&システム研究会運営委員(2017-2021), インターネットと運用技術研究会運営委員(2018-2021, 2023-),コンピュータセキュリティ研究会運営委員(2019-)などを歴任.

パネリスト 討論テーマ:条件付き採録とは

落合 純一(論文誌ジャーナル 知能グループ主査/株式会社未来シェア 技術研究員)

落合 純一

【略歴】2014年筑波大学大学院博士後期課程修了.博士(工学).産業技術総合研究所特別研究員を経て,2017年より現職.情報処理学会論文誌編集委員会知能グループ委員(2019年~),同副査(2021年,2022年),同主査(2023年).

パネリスト

三浦 康之(論文誌ジャーナル 基盤グループ主査/湘南工科大学 教授)

三浦 康之

【略歴】2002年北陸先端科学技術大学院大学博士後期課程修了,博士(情報科学).同年,通信総合研究所(現・情報通信研究機構)専攻研究員,2005年科学技術振興機構研究員を経て,2006年より湘南工科大学講師,2011年准教授,2018年教授.システムアーキテクチャおよび画像処理の研究に従事.電子情報通信学会機能集積情報システム研究会幹事(2021~22年度),副委員長(2023年度).電子情報通信学会誌編集委員(2017~18年度).情報処理学会HPC研究会運営委員(2015~18年度).情報処理学会論文誌運営委員会COMPグループ副査 (2021~22年度),同主査(2023年度).

パネリスト 討論テーマ:査読報告書の書き方

高木 正則(論文誌ジャーナル 情報システムグループ主査/電気通信大学 准教授)

高木 正則

【略歴】2007年創価大学大学院工学研究科博士後期課程修了.博士(工学).同年同大学助教.2010年岩手県立大学ソフトウェア情報学部講師.2013年同大学准教授.2022年より電気通信大学eラーニングセンター准教授.教育・学習支援システムの研究に従事.情報処理学会論文誌編集委員会情報システムグループ編集委員・副査・主査,論文誌「教育とコンピュータ」(TCE) 編集委員会編集委員,コンピュータと教育研究会運営委員・幹事などを歴任.