講演概要
次世代先端的高性能計算基盤の開発に向けたコミュニティ活動
近藤 正章(慶應義塾大学/理化学研究所)
現在世界1位の性能を誇るスーパーコンピュータ「富岳」の開発プロジェクト発足にあたっては、2010年頃から2013年にかけて開催された「戦略的高性能計算システム開発に関するワークショップ(SDHPC)」、およびその活動の一部としてまとめられた「今後のHPCI技術開発に関する報告書」が起点となった。次世代のコンピューティング基盤となる先端的な高性能計算機の開発を考えるにあたり、AIやビッグデータ技術とのさらなる融合、Society5.0などの新しい応用分野への展開など、さらなる発展も期待される一方、ムーアの法則の終焉など多くの技術的課題が待ち受けていることも事実である。そこで、次世代の先端的計算基盤に関して議論をする新しいコミュニティ活動"NGACI (Next-Generation Advanced Computing Infrastructure)"を発足させ、次世代システムに向けた技術的課題や必要な研究開発要素を検討している。本講演ではNGACIの活動と、そこでまとめられたWhite Paperの内容について紹介する。

《プログラム概要》