IoTデバイス用センサノード向けアナログ/デジタル変換機能(ADC)におけるハードウェアセキュリティ向上に関する研究
○水田 健人,三木 拓司,三浦 典之,永田 真(神戸大学)
本稿では、ADCに対する攻撃手法の検討と、その評価について報告する。IoTに伴って、センサが取得した情報の安全性確保が重要視されている。特に医療・車載向けのIoT機器において、センサ情報が改竄されると、生命に関わる重大な事故を引き起こしかねない。本研究では、センシングの必須回路であるADCに対して攻撃手法検討を行った。現在、小型・低消費電力の観点で最も普及しているSAR型ADCを攻撃対象とし、市販ICチップに対し攻撃を行い、任意のビット判定時における誤判定を誘発させることができた。又、本攻撃を行う専用ハードウェアの実現可能性を示し、ADCの物理セキュリティ向上が急務であることを示した。