フリップフロップの記憶保持特性を利用したトランジスタばらつきの解析
今野 拓真,○西澤 真一,伊藤 和人(埼玉大学)
トランジスタ特性の製造時および製造後の経年変化を適切に把握するためには,トランジスタ特性の診断技術が必要である.クリティカルパスモニタなどの回路遅延を評価する診断回路はPMOSトランジスタとNMOSトランジスタの平均的な動作速度を診断する事は容易であるが,その比率を診断する事が難しい問題がある.本研究では,PMOSトランジスタとNMOSトランジスタの特性の比率(PN比)がフリップフロップの記憶保持特性に強く影響する事を利用して,フリップフロップの記憶保持特性からPN比のばらつきを診断する手法を提案する.