リングオシレータによる製造時のプラズマダメージと経年劣化の測定評価
○岸田 亮,古田 潤,小林 和淑(京都工芸繊維大学)
集積回路製造時の配線加工工程においてPlasma Induced Damage (PID)とよばれるプラズマダメージにより酸化膜欠陥が生じて素子特性が悪化し,最悪の場合素子が壊れて動作しなくなる.酸化膜欠陥により経年劣化が加速されるため,回路寿命を縮める原因となる.これら信頼性問題を評価するためにリングオシレータを搭載したチップを試作し,実測評価を行った.配線面積を通常の100倍以上大きくしても素子が壊れることはないが,初期周波数が減少し,経年劣化が加速されることを実測により明らかにした.PID対策として配線のつなぎ方を変えること,経年劣化対策として逆方向基板バイアスを印加することを提案する.