組込みシステム内の無線通信において，攻撃者がシステム外部から偽のデータを送信するなりすまし攻撃がセキュリティ上の問題である．その対策として，受信信号強度を利用した位置同定によるデバイス認証手法が存在する．通信デバイスを適切に配置し，デバイス認証が成功する物理空間（攻撃可能空間）を組込みシステム内に収めることで，なりすまし攻撃を防ぐことができる．我々はこれまでに，受信信号が雑音の影響を受けない自由空間における攻撃可能空間限定法を提案した．本発表では，実環境における雑音を反映可能なモデルによる評価で明らかになった，雑音レベルと攻撃可能性の関係を述べる．