リングアンプSC積分器を用いた低電力DTΔΣ変調器
○堀越 界斗,勝呂 拓馬,石黒 仁揮(慶應義塾大学)
リングアンプを用いた多目的センサーアプリケーション用離散時間デルタシグマ変調器を提案した。従来はΔΣ変調器内の積分器にオペアンプが用いられており、離散時間方式では高速化を目指すと消費電力が大きくなるため、連続時間型が用いられることが多かったが、連続時間方式では性能がクロックジッタの影響を受けやすいという欠点があった。
そこで、リングアンプの特徴である低消費電力と高速駆動に注目し、これを離散時間方式の積分器に適用した。65nm-CMOSプロセスで設計試作した離散時間方式の2次シングルビットΔΣ変調器は、消費電力1mWにおいてサンプリング周波数102.4MHz、帯域1MHzのときに62dB のSNDRを達成した。