FDSOIにおける非多重化耐ソフトエラーFFの設計と評価
○山田 晃大,丸岡 晴喜,古田 潤,小林 和淑(京都工芸繊維大学)
集積回路の微細化に伴い,放射線起因のソフトエラーが問題となっている.ソフトエラーは一過性のエラーであるが,高信頼性を必要とする機器では対策が求められる.一般的な対策として多重化を行うが,面積や遅延時間,消費電力が増加する.この増加を抑えた対策が必要とされている.本稿では, 高いソフトエラー耐性を持ちつつ低動的電力な非多重化FFの設計と評価を行った.既存の非多重化ソフトエラー対策FFであるStacked FFに比べて遅延時間が22%,動的電力が52%削減できた.静的電力は36倍増加してしまうが,ソフトエラー耐性を維持したまま対策が可能である.通常のDFFに比べて面積は29%大きいが,FFを搭載したCPUで比べると増加は6%となる.