我々は、脳型集積回路の実現にむけたアナログセルラニューラルネットワークの研究開発を行っている。隣接ニューロンのみ接続するため集積回路の作製に適するが、ニューロン毎のシナプス数が少なく検討が必要である。ここでは実際のデバイスとハードウェアにより、動作確認を行うとともに、エレメント簡略化を目指し、ニューロンを2個のインバータで構成し、シナプスをただ1個の抵抗・キャパシタ・トランジスタまたは特筆すべきクロスポイント型の薄膜デバイスで構成した。このデバイスは低温や印刷での作製が可能で、将来は立体積層構造も期待できる。線形分離不可を含む簡単な論理や、手書文字認識の一部である文字再生機能の学習に成功した。