ΔΣDA変調器では低振幅信号生成の際、出力アナログ信号で周期的に高調波成分が発生するリミットサイクルの問題が生じる。本研究ではΔΣDA変調器の出力とデジタルディザ信号の排他的論理和(XOR)をとる構成を提案し、リミットサイクルを低減させる。提案手法の特徴は「XORを用いているため後段DACは１ビットでよい」「デジタルディザ入力信号もΔΣデジタル変調器で生成・制御する」「デジタルディザはコンパレータ出力に加えるので、その信号帯域への影響はノイズシェープされる」が挙げられる。提案構成でシミュレーションを行い、ΔΣDA変調器が入出力線形性を保ちながらリミットサイクルが低減することを確認した。FPGAでも動作確認した。