動的再構成アナログデジタル混合フィルタを用いた蝸牛器官フィルタの実現に関して:外壁音響診断への応用
○中原 啓貴,吉田 秀樹(鹿児島大学),笹尾 勤(明治大学),三上 廉司(三上設計コンサルティング)
可聴帯域蝸牛器官フィルタバンクは音響診断装置に適用できるが, 率直にFIRフィルタで実現した場合タップ数が増加し, 大規模な集積回路を必要とするため, 低コストを要求される組込み機器には応用できなかった. 本研究では, タップ数を削減する手法として, アナログ・デジタル混合フィルタを用いる手法と, フィルタバンクを動的に再構成する手法を提案する. 直接FIRフィルタバンクで実現する手法と比較して提案する動的再構成フィルタバンクはタップ数を107分の1に削減できた. 提案動的再構成フィルタバンクをPSoC1とSpartan~6を用いた音響診断システムに適用し, 提案手法の有効性を示す.