ご挨拶

大会委員会 委員長 東京大学 中野 義昭

 2018年ソサイエティ大会にご参加くださいまして誠にありがとうございます.開催にあたり,金沢大学の関係の皆様をはじめ,ご協力いただいた多くの皆様に厚く御礼申し上げます.
 電子情報通信学会ソサイエティ大会は,学会を構成する複数のソサイエティが合同で学術講演会を催すもので,今回も基礎・境界,NOLTA,通信,エレクトロニクス各ソサイエティの合同で行われます.大会のハイライトである34の企画講演セッションと,1,414件の公募講演が予定されており,約3,000名の参加が見込まれます.
 企画講演セッションには,大会委員会で用意した「Society 5.0に向けた政府の取り組み」,「国際標準化とビジネス戦略」,「JABEE審査説明と2019年度認定基準改定」,「ミニ四駆ワイヤレス給電走行レース」の4セッションが含まれており,いずれもタイムリーで参加者の期待に叶う優れた企画と自負しております.
 また,各ソサイエティはそれぞれに,内容の濃い粒ぞろいの企画講演セッションを用意しております.例年通り多数応募して頂きました興味深い公募講演と合わせて,参加者の皆様にはこの4日間,きっと満足して頂けるものと確信しております.
 開催校の金沢大学ですが,1949年に金沢医科大学,第四高等学校,石川師範学校,金沢工業専門学校等が統合され,新制大学として発足しましたが,その源流は加賀藩が1862年に設置した種痘所にあり,その頃から数えると150年余の歴史を有する由緒ある大学です.新制大学発足時に設置された法文・教育・理・医・薬・工学部の6学部のうち,法文,教育,理の3学部は,角間キャンパス移転までは金沢城内にキャンパスがあり,「お城の中の大学」として親しまれていたそうです(金沢大学ホームページによる).その後1989年に角間キャンパスへの移転が開始され,今日の姿に至っておられるとのことです.講演会とともに,金沢大学および地域の歴史・文化を心ゆくまでご堪能ください.

大会実行委員会 委員長 金沢大学 山根 智

 2018年ソサイエティ大会の開催校実行委員会を代表しまして、本大会に参加される皆様を心より歓迎いたします。
 金沢大学は、1949年に旧制金沢医科大学、旧制第四高等学校、金沢高等師範学校、金沢高等工業学校を主な母体とし、新制大学として設立されました。
 1989年より金沢城址にあった旧丸の内キャンパスが移転を開始して、2005年に、本大会の会場である金沢市角間キャンパスに移転を完了しました。
 現在の金沢大学の教育研究組織は、人間社会学域、理工学域及び医薬保健学域からなる3学域とその16学類、また教育学研究科、医薬保健学総合研究科、人間社会環境研究科、自然科学研究科などの7研究科から構成されています。
 自然科学研究科の中に電子情報科学専攻があり、本ソサイエティ大会に参加される方々とも関連の深い研究分野を網羅しています。
 開催都市である金沢市は北陸の政治・経済・交通の中心都市であり、江戸時代の面影が残る地区や、美術館、伝統工芸で知られています。17 世紀に造営がはじまった兼六園は、池や噴水などを取り入れた古典的な庭園で知られています。
 この機会に、ぜひ金沢大学、金沢市、そして北陸の魅力を味わっていただき、大会中の皆様の活発なご議論をお願い致します。

基礎・境界ソサイエティ会長 岡  育生
NOLTAソサイエティ会長   神野 健哉

  基礎・境界ソサイエティ(ESS)では、電子情報通信に関する基礎的な分野や境界領域の研究を担うサブソサイエティ、研究専門委員会が活発な活動をしています。また、基礎・境界ソサイエティのサブソサイエティから2014年10月に独立したソサイエティとなったNOLTAソサイエティ(NLS)は非線形理論とその応用の研究を担っており、現在ではESSとNLSが比肩して共同運営がなされ、相互協力のもとこれら分野の研究推進に取り組んでいます。
 本大会においても、ESSとNLSは共同で多彩なプログラムを構成しています。具体的には、合計で22分野の一般講演が企画され、計215件の発表が予定されている他、両ソサイエティによるソサイエティ特別企画/チュートリアルセッション/依頼シンポジウムの開催も予定されています。
 ソサイエティ特別企画(AK-1)では、佐久間淳先生(筑波大学教授)に「個人ゲノムデータの利用とプライバシー保護」、守谷健弘氏(NTT)に「音声音響符号化技術の進展」をご講演頂きます。さらに、この特別企画では、本年度、両ソサイエティ活動に貢献された会員に対する特別功労賞/功労賞/貢献賞の表彰も行います。
 依頼シンポジウムでは「(AI-1)回路とシステムにおける状態方程式の多種多様な応用」、「(AI-2)Stochastic & Approximate ComputingとVLSI設計」、「(AI-3)IoT及びビッグデータ時代におけるシステム数理と応用の現状と展望」、「(AI-4)地域活性化とITS」および「(AI-5)920MHz帯の規制緩和で何が変わったか ―LPWAと電子タグの現状と将来―」が開催されます。
 チュートリアルでは、「(AT-1)Age of Information — 情報の「鮮度」に関する最近の研究動向 —」と「(AT-2)確率的最適化と信号処理」が開催されます。
 これらのセッションや企画を通じて、研究情報の交換・討論を行い、今後に生かせる知見を得ていただければと思います。また、親交を深める場としても、本ソサイエティ大会がお役に立てることを期待しています。最後になりましたが、本ソサイエティ大会の準備を進めて頂きました大会委員会、実行委員会、プログラム編成委員会の皆様に深くお礼申し上げると共に、基礎・境界ソサイエティ / NOLTAソサイエティの企画を準備して頂いたサブソサイエティ/研究専門委員会およびご講演頂く会員の皆様のご協力に感謝致します。

通信ソサイエティ会長 漆谷 重雄

  通信ソサイエティでは、現代の国民生活に欠かせない情報通信インフラに関連する基礎から応用までの幅広い技術分野の研究開発成果を発表致します。本ソサイエティ大会では、一般の成果発表(計887件)に加え、国際標準化動向、ICT技術の応用例、ホットトピックに関するチュートリアル、英語のみでの発表などのセッションがあります。参加される方々が専門分野を超えた幅広い知識を吸収でき、また、色々な分野・業界の方々と交流できる場となるよう工夫を凝らしています。広い会場と参加人数の多さに戸惑うかもしれませんが、幅広い情報収集や新しい出会いなどを探る場として、是非ご活用頂ければと思います。
 専門分野を深堀りすることを目的に参加される方も、折角の機会ですので、ソサイエティ特別企画やシンポジウムなどにも参加されることをお勧めします。学生や若手の研究者・技術者の方々には「論文の書き方講座」(9月12日午前開催)がとても人気のセッションです。また、国際標準化動向では、国際市場や国際情勢を踏まえて日本がどのように世界と競争・協調していくべきなのかが把握できます。最新ICT技術(5G、IoT、AI活用等)の紹介では、様々な応用分野(スポーツ、農業、防災等)での具体的な活用イメージが把握でき、ビジネスの幅を広げる上でも参考になるものと思います。お気軽に各セッションに参加して頂き、聴講や議論をお楽しみ下さい。
 また、通信ソサイエティ総会(9月12日午後開催)では、これまでソサイエティ活動にご尽力された方々への表彰式に加え、「シンギュラリティとAI」に関する興味深い特別講演もあります。その後の懇親会では、各技術分野の専門家と時間の許す限り意見交換できますので、会員の方はもちろんのこと、周りの非会員の方もお誘いあわせの上、本ソサイエティ大会に足を運んで頂ければ幸いです。また、金沢は観光と食も魅力の町(兼六園、茶屋街、忍者寺、のど黒、生麩などが個人的なお薦め)ですので、業務上可能な範囲で、是非ご堪能下さい。
 最後に、本ソサイエティ大会は、非常に多くの方々のご貢献・ご尽力により実施が可能になりました。電子情報通信学会の各委員や関係者の方々、並びに開催場所である金沢大学の皆様方に感謝の意を表して私の挨拶とさせて頂きます。

エレクトロニクスソサイエティ会長 粕川 秋彦

  平成30年度のソサイエティ大会を開催するにあたり、ご挨拶を申し上げます。まず会場の金沢大学ならびに本大会の企画運営に携われた関係者の皆様に、心より御礼申し上げます。また、本大会においてご講演、ご討論頂く多くの参加者の皆様にも御礼申し上げます。
 エレクトロニクスソサイエティ(エレソ)大会では電磁界理論、マイクロ波、光エレクトロニクス、レーザ・量子エレクトロニクス、機構デバイス、電子部品・材料、磁気記録・情報ストレージ、超伝導エレクトロニクス、電子ディスプレイ、電子デバイス、集積回路、有機エレクトロニクス、マイクロ波・ミリ波フォトニクス、エレクトロニクスシミュレーションの各分野で、計304件の一般講演が予定されています。エレクトロニクスソサイエティの研究専門委員会企画シンポジウムとして、初日午後に「CI-1.紫外線発光デバイスの最新動向」、3日目の午後には「CI-2.人工知能と材料・デバイス」、「CI-3.IoT時代の電源技術」、最終日午前中には「CI-4.次世代デバイスを担う有機エレクトロニクスデバイスの現状」が企画されています。 また、2日目の午後には「CS-1.フォトニック結晶・メタマテリアルのシミュレーション技術の最新動向と電磁波デバイスへの応用」のシンポジウムセッションが企画されています。
 大会2日目(9月12日)午後にはエレソ・プレナリーセッションを開催し、“エレクトロニクス技術が拓くICT社会 40年の歩みと今後の展望”と題して3つの特別講演を企画しています.それぞれの講演は、
① 「SPCICE誕生から40年、アナログ回路シミュレータの最新動向とその将来像」: 浅井 秀樹氏(静岡大学)
② 「高電子移動度トランジスタ(HEMT)の開発」: 三村 高志氏(株式会社 富士通研究所 名誉フェロー)
③ 「VCSEL オデッセイ」: 伊賀 健一氏(東京工業大学 名誉教授/元学長)
 ①では、アナログ回路設計上不可欠なSPICEについてその最新動向と将来像について講演いただきます。②、③は世界を代表する化合物半導体デバイスの研究者の講演です。日本発で、現在のICT社会に不可欠となっている化合物半導体デバイス(HEMTとVCSEL)の発明、開発とそれら通して得た貴重な体験談について述べていただきます。分野が異なる研究者、技術者、学生諸君であっても必ずためになる講演であると確信していますので、多数の方々のご参加をお願いする次第です。特別講演に引き続き、エレクトロニクスソサイエティ賞・学生奨励賞・招待論文賞・ELEX Best Paper Award・レター論文賞の表彰の他、新シニア会員の紹介を行います。同志の栄誉を共に祝したいと思います。
   大会は研究開発の最新動向、技術の詳細な情報を収集できる機会であるばかりでなく、世代を超えた技術者同志が情報交換できる人的交流の場でもあります。プログラムも多様に構成されていますので、ご自身の担当する分野以外にも広く興味を持って参加いただき、議論に参加していただき、学会を盛り上げていただけるようお願い申し上げます。