電子情報通信学会ソサイエティ大会講演要旨
C-3-31
魚がつくる光学素子を真似て使うための方法論
○岩坂正和(広島大)・浅田裕法(山口大)・大場裕一(中部大)
生物が自然界で生きるために利用している材料は,彼らが自身で(遺伝的プロセスをもとに)作製したものであり,その構造・機能にはわれわれの技術社会が学び真似する価値のあるものがあると考えられる.そのひとつが,魚類などが光制御に用いているグアニン結晶であり,その光学特性の解明と,特性の利用および光学デバイスへの利用をねらうことで,新たな技術展開への貢献が期待できる.
このグアニンはDNAの成分のひとつ(核酸塩基)であり,生体の中に多く存在する.その結晶板の体表での集団配列状態は魚の銀色光沢やカメレオンなどのダイナミックな構造色変化を発現しており,それが解明されたのは最近のことである.本報告では,魚類グアニン結晶の光学特性解明の現状と,そのデバイス導入の利点・問題点とともに,深海魚を含む様々な生物種から得られるグアニン結晶の光学特性の有用性について述べたい.