電子情報通信学会ソサイエティ大会講演要旨
A-2-4
周波数変調信号の雑音による誤りにおけるトンネル効果
◎田澤央基・中ノ勇人(八戸高専)
今回我々は、1960年代に甘利らによって提唱された雑音計量 (マハラノビス距離) 空間を用い、ガウス雑音下におけるFM信号の誤りについて、計量空間における距離の観点から考察した。雑音計量空間によって信号間の誤り方を距離として定義することで直観的に理解することができる。
本研究では特に、変調前の(情報)信号空間での原点(無信号)から距離が近い信号(1)と遠い信号(2)との関係が、変調後の信号空間では(2)のほうが(1)より原点に近くなるなど、一見、直観に反する場合が現れる例を示し、変調による信号空間の次元拡大によって、もとの信号空間で見ると、あたかも雑音によって「トンネル効果」を通じて、信号が誤るような現象を論じる。