電子情報通信学会総合大会講演要旨
TK-7-6
フィールドから始まる情報学
石田 亨(京大)
課題解決型の研究が求められているが、基盤技術の研究者にとっては、そう容易なことではない。課題フィールドから研究を始めれば、その分析に相当な労力を要するだけでなく、最終的に自らの研究成果が適用できるとは限らないからである。そうした状況で、基盤技術の研究者に、課題解決を強く求めれば、課題と称するカバーストリーの下で研究成果を適用するだけの実証実験に、研究者を追い込むことになる。多くの研究費を費やし基盤技術の若手人材を消耗させる結果になりかねない。むしろ課題解決型の研究は、課題フィールドの分析やモデル化などを含む、問題発見のプロセス研究であると認識すべきである。また、そのプロセス研究を基盤技術研究者に求めるのではなく、新たな研究人材を育成して充てるべきである。