電子情報通信学会総合大会講演要旨
B-2-22
平滑化高度情報の適用によるTDOA測位の評価結果
○宮崎裕己・小菅義夫(電子航法研)・田中俊幸(長崎大)
TDOA(Time Difference of Arrival)測位では,異なる位置に配置された複数の受信局で移動体からの電波を受信して,その電波到達時刻差から移動体の位置を推定する.航空交通管制に利用される航空機監視システムでは,従来のレーダより高精度かつ高頻度な監視が望まれており,これを実現可能とするTDOA測位を利用した,広域マルチラテレーション(WAM: Wide Area Multilateration)の導入が進められている.このWAMでは,気圧高度計で得られた高度情報をTDOA測位に活用することにより,平面方向測位誤差の軽減が期待できる.しかしながら,得られた高度情報がバイアス誤差を持つ場合,その高度情報の活用により,平面方向測位誤差の増大を招くことが想定される.本稿では,高度情報が得られた場合に,TDOA測位と同時に,高度情報のバイアス誤差値を推定する測位方式を説明する.そして,推定したバイアス誤差値を平滑化して,その平滑値により高度情報を補正して再測位する改善手法を述べるとともに,WAM実験装置による評価結果を示す.