電気学会全国大会講演要旨
6-294
過渡安定度N波脱調未然防止に対する変化点検知を用いた電源制限手法
◎柿阪博登・岩本伸一(早稲田大学)
近年の電力系統で,事故後,過渡領域で発生した動揺が減衰せず数サイクル以降に脱調するN波脱調の発生が懸念されている。その一方でICT技術の発達により,電力系統データをオンラインで取得することができ,従来監視不可能であった過渡状態を短周期で即座に把握することが可能となると思われる。そこで,本稿では異常検知手法の一つである変化点検出エンジンCF(ChangeFinder)を用い,オンラインでN波脱調の発生を予測する手法を行う。さらに,CFによる脱調予測情報を基に,脱調傾向にある発電機を判別し電源制限を行うことで,系統状態に依存しない脱調未然防止手法を提案する。