電気学会全国大会講演要旨
6-293
対称性原理に基づく励磁突入電流判別の検討
○関 建平(三菱電機)
変圧器保護リレーでは、第2調波含有率が所定値以上の場合に励磁突入電流と判断してロックする方式が一般的に採用されている。一方、これまで筆者は、対称性原理の群論を踏まえ、各種電気量を高精度かつ簡単に計算する手法を提案してきた。本稿では、ゲージ差分電流群及びゲージ電流群を用いて算出した入力電流の基本波成分の振幅に対する直流成分の絶対値の比率が閾値を超えているか否かによって、励磁突入電流を判別する手法を提案している。この対称性原理を用いた新手法は、従来よりも高精度に励磁突入電流を判別することを可能にするものである。