電気学会全国大会講演要旨
6-266
電力負荷平準化に寄与する燃料電池および家庭用蓄電池の運用方法の研究
◎松本直也・吉永 淳・林 泰弘(早稲田大学, JST, CREST)・進士誉夫・三宅治良・田所真之(東京ガス)
住宅用太陽光発電システムの配電系統への大量導入は系統内の電力潮流を複雑にし、系統の電圧面および周波数面での調整の困難化が懸念される。これらの系統課題への対策として、需要側の電力負荷制御が検討され、家庭用燃料電池(FC)や家庭用蓄電池システム(BESS)など電力負荷制御を容易にする機器の利用が注目されている。しかし、系統課題に直接貢献するようなFCやBESSの利用に関する研究は少ない。そこで本研究では、FCやBESSを用いた需要側の電力負荷の平準化に焦点を当てる。負荷平準化は系統の周波数制御を容易にするだけでなく、電圧制御面での効果が期待されている。本稿では、負荷平準化実施時におけるFCおよびBESSの運用方法を提案し、提案する運用手法の有効性について、配電系統シミュレータを用いた実験を通じて検証を行った。