電気学会全国大会講演要旨
6-201
PVの出力無効電力の応答速度が単独運転検出時間に与える影響の検討
◎堤 謙介・木村 涼・佐野元希・田岡久雄・高野浩貴(福井大学)・坂田知昭(北陸電力)
太陽光発電(PV)に代表されるインバータ利用電源は直流側の制約を除けば, 設計次第で自由にPVの応答速度を設定できる。しかし,その応答速度の違いによってPVの無効電力の出力応答速度が変わるため, 結果的に, 新型能動的方式の単独運転検出機能の単独運転検出時間への影響が懸念される。そこで, 本研究では, 同期発電機容量, 誘導機負荷, PVシステムの応答速度の三者の違いが単独運転検出時間に与える影響について検討した。シミュレーションの結果から, 同期発電機容量, 負荷特性に加えてPVシステムの応答速度も単独運転検出時間に大きく影響することが分かった。これより, 配電系統における単独運転問題を考え, 設計を行う際には, PVのAPR, AQRの積分時定数Tp, Tqの設定は, PVの無効電力指令値に対して, 十分に追従できる必要があると言える。