電気学会全国大会講演要旨
6-180
日照データを利用した県規模の日射変動の評価
◎櫻井祐希・近藤潤次(東京理科大学)
本稿では、電力系統全域における太陽光発電(PV)の出力変動の特性を詳細に把握することを目標として、千葉県(14地点)、岩手県(33地点、14地点)の3ケースを対象に日射変動の評価を行った。データは気象庁が日射量に比べて多地点で観測している日照時間を利用した。まず、先行研究を参考に日照時間から日射強度の推定値を計算した。次に各地点の日射強度及び平均値について任意の周期以下の変動成分を取り出し、標準偏差を求めて評価した。評価結果より、千葉県に比べ岩手県の方が長周期の日射変動に対して平滑化効果が大きく作用すること、岩手県については地点数の増加により3時間以下の日射変動についてより大きく抑制されることが分かった。