電気学会全国大会講演要旨
6-171
将来の配電系統の高度化に関する基礎検討-その6 PVが分散導入された配電線に対する部分昇圧の効果-
◎小出 舞・今中政輝・馬場旬平(東京大学)・飯岡大輔(東北大学)・太田 豊(東京都市大学)・徳田憲昭(エネルギー総合工学研究所)・浅野浩志(電力中央研究所)
本稿は、配電系統の常時の電圧管理・維持手法の特性を解析した結果を報告するものである。太陽光発電 (PV) の大量導入時には配電系統の電圧上昇問題が発生する可能性があるため、常時の配電系統の電圧管理・維持を適切に行う必要がある。将来の配電系統の高度な運用・制御を目的として、配電系統の部分昇圧と無効電力制御装置による制御の2つの手法について、PVの導入に伴う電圧上昇の抑制効果を分析し、比較した。配電系統モデルとして、系統の特徴が異なる住宅地モデルと農山村モデルの2種類のモデルを用いた。本稿では、特にPVが分散導入されたケースを対象とし、無効電力制御装置による制御にはPCS (Power Conditioning System) の力率制御を用いることを想定した。