電気学会全国大会講演要旨
6-071
N波動揺を考慮した時間領域等面積法による危険事故スクリーニング手法
◎貞川智美・岩本伸一(早稲田大学)
近年,電力自由化の進展や再生可能エネルギーの大量導入により, 電力系統は大規模化・複雑化してきている。また, 日本独自の串型系統により生じるN波脱調が懸念されている。電力系統の運用において安定度計算は必要不可欠であり,オンラインでの高速な安定度判定の重要性は高まっている。そこで本稿ではN波脱調を考慮した危険事故スクリーニングを目的とした指標を提案する。過渡安定度解析手法としては,N機系への適用を図るために,等面積法を時間領域で展開した時間領域等面積法を用いる。また提案指標は1波目の加速エネルギー面積とし, EAST10機47母線系統モデルにおいて,提案指標による危険事故ランキングを作成しその有効性を確認する。