電気学会全国大会講演要旨
6-061
PPS蒸気が混入した高温CO2ガスの熱力学特性および温度低下因子
◎森 裕二郎・横水康伸・松村年郎(名古屋大学)
筆者らは,これまでに,CO2吹付けアーク消弧性能向上としてN2あるいはO2の混合を提案してきた。次段階としてノズルの材料に着目し,各種ノズル材料での消弧限界を測定してきた。その結果,PPS(polyphenylenesulfide,C6H4Sの重合体)製ノズルの使用が消弧限界を向上させることを見出してきた。 本報告では,PPS蒸気が混入した高温CO2の熱力学特性および温度低下因子をPPS蒸気の質量混入率XPPSをパラメータとして理論的に導出した。 導出結果より,高温CO2-PPS蒸気混入ガスにおいて,対流損失に伴う温度低下速さは7000 K付近において,XPPS≥0.5で速くなると考えられる。