電気学会全国大会講演要旨
6-041
IGBT-IGを用いた電圧印加による減衰SF6吹付けアークの再発弧様相の高速ビデオカメラ観測
◎中野智之・村井康佑・田中康規・上杉喜彦・石島達夫(金沢大学)・富田健太郎(九州大学)・鈴木克巳(東京電機大学)・新海 健(東京工科大学)
ガス遮断器用のアーク消弧媒体であるSF6は,高いアーク消弧能力を持つ一方で,地球温暖化係数が非常に高い。したがってSF6の排出量を削減する必要がある。我々はSF6の使用を効率化するため,アーク消弧現象の根本的な理解を目標としている。アーク消弧現象に関する理解を深めるには,高精度な数値解析的検討および実験的検討の両方が不可欠である。本報では,減衰中のSF6吹付けアークに対して時間精度よくインパルス電圧を印加することで,減衰アークの過渡回復特性に関して検討を行った。SF6を100 L/minで吹き付けたアークに対して,減衰開始から52 μs後にピーク電圧8 kVのインパルス電圧を印加したところ,アークが再発弧して激しく発光する様子が観測された。