電気学会全国大会講演要旨
6-005
外部磁界印加中のノズル内回転アークの消弧過程に関する軸対称二次元解析
◎垂石早紀・矢田部優樹・藤野貴康(筑波大学)・吉野智之(東芝 電力システム社)
ガス遮断器の消弧性能を向上させる方法のひとつとして,外部磁界を用いることが提案されている。その効果として,アークのスパイラル化に伴うアークの伸長やアーク冷却の促進が期待されている。これまでに,実験から外部磁界印加によるアーク電圧の上昇と消弧室内の圧力上昇が示されている。本研究では,外部磁界印加の効果のうちアークの回転に伴う冷却促進メカニズムの理解を目的とし,アークのスパイラル化を無視した軸対称二次元電磁流体解析を行った。その結果,電流零点付近でのアークコンダクタンスは外部磁界のない場合より外部磁界のある場合の方が小さくなった。これは消弧性能の向上に外部磁界の印加が有効に働くことを示唆している。