電気学会全国大会講演要旨
5-161
ACMセンサを用いた直流用がいし漏れ電流の推定方法の検討
◎柴田直樹・今村英樹・臼木理倫(鉄道総合技術研究所)
直流電化区間において,がいし等の絶縁部材は漏れ電流が劣化原因となるため,漏れ電流の状況を把握することが重要であるが,実設備のがいしの漏れ電流を継続的に測定することは困難である。これまでに大気中の腐食環境を計測するACM(Atmospheric Corrosion Monitor)センサを使用しての漏れ電流推定が提案されているが,そのまま曝露した場合には必ずしも漏れ電流の傾向と一致しない。本論文では,雨がかりのないようにACMセンサを設置して漏れ電流との関係について経時変化の測定をした結果,両者の相関係数は0.67であった。したがって,ACMセンサを用いてがいしの漏れ電流を推定できると考えられる。