電気学会全国大会講演要旨
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シンプルな1軸制御シングルドライブベアリングレスモータの3DFEM解析による性能比較
◎杉元紘也・志村 樹・千葉 明(東京工業大学)
1軸制御ベアリングレスモータの磁気支持は,軸方向のみを能動的に制御し,半径方向および傾き方向は受動安定する構造である。したがって,変位センサは1台のみ,さらにインバータの数も削減できるので,従来の5軸制御や2軸制御と比較して低コストである。 1軸制御ベアリングレスモータの応用として,冷却ファンや人工心臓用の遠心ポンプが検討されている。これらの共通課題は,軸長の短縮である。1軸制御ベアリングレスモータは,一般的に,傾き方向の受動安定化のために,軸長は長く設計する場合が多く,軸長の短縮は容易でない。さらに,磁気支持力とトルクを発生させるために,少なくとも2台のインバータが必要となる。 上記課題の解決策として,1台の3相インバータのみで,磁気支持力とトルクを発生可能で,軸長を短縮したシンプルな1軸制御型シングルドライブベアリングレスモータを提案した。本稿では,構造パラメータを変化させた時の磁気支持力,剛性及びトルクについて,3D-FEM解析を用いて比較検討する。