電気学会全国大会講演要旨
5-134
電磁界数値計算によるナノ結晶材製IPMSMの鉄損評価
○井上政己(日立金属)・小田原峻也・家城昌治・加藤義之・藤﨑敬介(豊田工業大学)
本研究ではナノ結晶軟磁性材料をモータコアに適用した場合の鉄損を電磁界計算によって算出し、従来材の結果と比較した。この結果、大きく鉄損の削減が期待できるが磁石部の損失が支配的となった。このため電気伝導率の低いボンド磁石を適用した結果、トルクは半減するが更なる損失低減が期待できることがわかった。また、ナノ結晶材は特に高周波励磁下における鉄損特性に優れ、高回転を想定すれば従来材との比較はより顕著になることが予想される。以上より、鉄損測減の観点からナノ結晶軟磁性材料のモータコアへの適用に対する優位性を示し、より損失を削減するためには銅損・機械損削減が重要であることを示した。