電気学会全国大会講演要旨
5-092
電気光学カー効果を用いたパルス電圧印加時の変圧器油中の電界測定
◎梅本貴弘・大竹泰智・釣本崇夫(三菱電機)・吉村佳祐・長尾宙樹・藤井雅治・井堀春生(愛媛大学)
電力用油入変圧器では、油とプレスボードの複合絶縁が用いられる。機器の高耐圧化のためにはインパルス課電時の絶縁破壊現象の解明が重要であり、破壊過程における油中電界の把握が有効である。油の流動帯電を評価するため、カー効果を用いて油中電界を測定した例はあるが、パルス課電時の油中電界に焦点を絞った研究は少ない。今回、初期検討として、油中の平行平板電極間にパルス電圧を印加した際の電界測定を行い、測定感度と時間応答を調査した。その結果、立ち上がり約40マイクロ秒のパルス波形に対して、測定電界はよく追従することを確認し、また油の絶縁破壊現象を観測するには充分である検出感度2.6kV/mmを得た。