電気学会全国大会講演要旨
5-060
電機子鎖交磁束に同期したM-T座標におけるSynRMの最大トルク/電流曲線を表す数式モデルの検討
◎上山 輝・井上征則・森本茂雄・真田雅之(大阪府立大学)
近年,永久磁石同期モータ(PMSM)は,高効率・高性能な制御が可能なモータとして幅広い用途で利用されている。しかし,モータの小型化や大トルク化を進めると,磁気飽和やd,q軸間干渉といった現象が顕著に現れ,一般的なd-q座標上の数式モデルでは高性能な制御は困難となる。そのため,磁気飽和現象を簡潔に考慮できる新しいモデルが求められている。 本論文では,d-q座標とは異なる座標系として,電機子鎖交磁束に同期した座標系であるM-T座標に注目する。磁気飽和の影響が大きいとされる同期リラクタンスモータ(SynRM)について,M-T座標上の最大トルク/電流曲線を表す新たな数式モデルを提案し,有限要素法による解析結果に適用することでその妥当性を検討する。