電気学会全国大会講演要旨
5-057
固定子スロット数が少ない三相かご形誘導電動機における始動時異常現象の一考察
◎渡邉徳宏・舟木勇太・中村雅憲・廣塚 功(中部大学)・吉田 真(日本オイルポンプ)
近年,三相かご形誘導電動機(以下,IMと略記)は電動機の中でも比較的安価なため注目されているが,更なる低価格化が求められている。その対応の一つとしてIMの固定子巻線の構造を簡単にすることで,銅損低減およびコストダウンなどが見込める。そこで,筆者らは低価格かつ高効率な集中巻IMの開発を目的とし,その前段階として,毎極毎相のスロット数q = 1のIMを検討している。本稿では,q =1のIMにおける始動時異常現象について実験的および解析的検討を行ったため,その結果を報告している。その結果,s=0.8近辺でトルクが負になっているがわかる。これは,固定子起磁力に含まれる7次調波による非同期性トルクが要因の一つであると考えられる。