電気学会全国大会講演要旨
5-044
空間高調波を活用したトランスバースバイパス磁束制御形可変界磁PMモータの基礎検討
◎青山真大(スズキ)・野口季彦(静岡大学)
永久磁石同期モータの高効率エリアと出力拡大を目的に、ロータ磁石磁束が電機子巻線に鎖交する磁束量を回転速度の増加とともにパッシブに調整可能な可変界磁PMモータを提案する。磁石磁束が軸方向に3次元磁路を形成できるようにギャップを有したトランスバースバイパス磁路をロータ内に備えており,バイパス磁路の両端に磁気短絡コイルが巻かれた構造である。集中巻ステータにおいて不可避に発生する第2次空間高調波を磁気短絡起磁力源として活用し,回転速度の増加とともに自励的にロータ磁石磁束がロータ内で磁気短絡することで可変界磁を実現する。本稿では,提案モータの原理説明と電磁界解析により基礎特性を明らかにしたので報告する。