電気学会全国大会講演要旨
5-041
電気的ハルバッハ配列をもつ可変界磁PMモータの提案
青山真大(スズキ)・野口季彦・◎神山博夢(静岡大学)
永久磁石同期モータの高効率エリアと出力拡大を目的に、機械式アクチュエータや可変磁力を不要とし、ロータ磁石磁束が電機子巻線に鎖交する磁束量を回転速度の増加とともにパッシブに調整可能な可変界磁PMモータを提案する。集中巻ステータと順突極形PMロータの突極間にバイパスコアを配置し、バイパスコアにトロイダル巻のバイパスコイルを備えた構造である。集中巻ステータにおいて不可避に発生する第2次空間高調波をバイパスコアの磁化エネルギー源として活用し、回転速度の増加とともに自励的に電気的ハルバッハ配列がロータ内に形成されることでロータ内に短絡磁束経路が発生し、可変界磁を実現する。本稿では、提案モータの原理説明と電磁界解析により基礎特性を明らかにしたので報告する。