電気学会全国大会講演要旨
5-017
車載用高トルク密度アキシャルギャップPMモータの実機検証
◎李 志剛・野口季彦・神山博夢(静岡大学)・服部晃尚・山田洋次・横山誠也(アスモ)
近年,アキシャルギャップ形PMモータの研究が活発に行われている。特にパンケーキ形モータの場合,ラジアルギャップ形に比べ,アキシャルギャップ形はトルク発生面が多く,さらに平角銅線を使用することで占積率も高くなるため,高トルク密度化が期待できる。車載用小形モータにおいては,減速機を含む回転機構を小形化でき,車両の軽量化と燃費の改善が可能となる。本稿では,ほぼ同体格のベンチマークモデルに比べ,2.1倍以上のトルクを出力できるアキシャルギャップ形PMモータの実機検証を行った。同じ電流密度で運転し,試作機はベンチマークモデルのおよそ2倍のトルクを出力できることを確認した。このとき実測と解析結果の乗離は5 %以内であり,ほぼシミュレーション通りの運転特性を試作機でも確認できた。また,トルクリプルも5 %以内に抑制され,良好な運転特性を得ることができた。