電気学会全国大会講演要旨
4-202
摩擦を考慮した反力推定オブザーバによる力センサレス力制御
◎中村 宏・大石 潔・横倉勇希・宮崎敏昌(長岡技術科学大学)・塚本晃史(平田機工)
産業用ロボットが研磨等の力制御を行う際,極低速で動作するため,非線形摩擦の影響を大きく受ける。この問題に対し,ディザ信号を用いた非線形摩擦の低減方法が提案されている。産業用ロボットの力制御は,力センサの使用を前提としたものが一般的であるが,力センサの搭載は機械的な剛性の低下やコスト増加の問題がある。本稿では,非線形摩擦が大きい産業用ロボットの力制御法として,摩擦フリー外乱オブザーバと摩擦フリー反力推定オブザーバを使用した力センサレス力制御系を提案した。実機実験では,6軸の産業用ロボットを使用したはめ合い制御による検証を行い,提案制御系の有用性を示した。