電気学会全国大会講演要旨
4-186
鉄損の直流磁界バイアス特性を考慮したフィルタインダクタの磁性材料比較
◎三輪明寛・清水敏久(首都大学東京)
フィルタインダクタの小型化,低損失化を図るにあたり,インダクタの鉄損を定量的に把握する必要がある。しかし,半導体電力変換回路のフィルタインダクタの鉄損は磁界の直流バイアス成分(以下,直流磁界バイアスという)に対して非線形に変化し,かつ磁性材料に大きく依存するため,従来の鉄損計算手法であるシュタインメッツ方程式や拡張シュタインメッツ方程式で鉄損を計算することは困難である。そこで筆者らは降圧チョッパ回路やPWMインバータのフィルタインダクタの鉄損の計算する手法(ロスマップ法)を提案し,その有用性を示してきた。本論では,降圧チョッパ回路のフィルタインダクタの損失を,ロスマップ法を用いて計算し,異なる磁性材料をコアに用いた場合で比較する。