電気学会全国大会講演要旨
4-114
ケーブルからの放射ノイズを抑制可能なアクティブコモンフィルタの実験的検証
◎高橋翔太郎・小笠原悟司・竹本真紹(北海道大学)・松本 康(富士電機)
電気自動車の急速充電器には大容量変換器が用いられており,そのスイッチング動作に起因する放射ノイズが周辺機器に与える影響が懸念される。充電器本体は金属筐体に格納され遮蔽効果が期待できるが,給電ケーブルは筐体外に露出しており,電磁波ノイズを放射する。 筆者らは先に,フェライトコアとケーブルに施したシールドにより構成した受動フィルタのコモンモード電圧低減効果をさらに補償し,ケーブルに残存するコモンモード電圧を100 MHz程度までの広帯域で低減することができるアクティブコモンフィルタを提案した。 本論文では,提案フィルタの放射ノイズ抑制効果を電波暗室において評価し,実験により100 MHzまでの広帯域でケーブルからの放射ノイズを抑制できること,受動フィルタに比べてさらに平均10 dBの減衰量を得られることを確認したので報告する。