電気学会全国大会講演要旨
4-071
入力力率と出力電力を独立制御した1段変換方式絶縁形AC-DCコンバータ
◎水谷大斗・近藤亮太(三菱電機)
絶縁を確保し,かつ入力力率と出力電力の調整が必要なバッテリ充電器等の電気機器は,PFCコンバータと絶縁形DC-DCコンバータの2段変換構成が一般的である。さらに近年,変換器の高電力密度化を目的とし,2段を1段に統合した絶縁形AC-DCコンバータ(ワンコンバータ)が研究されている。従来ワンコンバータでは,1段構成のため1つの制御変数により入力力率と出力電力を調整している。しかし,数kW級の用途では1制御変数のみで出力電力を制御しつつ,高力率化を達成することが困難となる。 そこで筆者らは,高力率制御と出力電力制御を個別に行うことが可能なワンコンバータを提案する。本稿では,提案ワンコンバータの制御原理を述べ,定格電力3kWにて入力力率と出力電力の個別制御を実証したので報告する。