電気学会全国大会講演要旨
4-068
ILQ速度推定法による誘導電動機の速度センサレスベクトル制御の検討
◎大盛秀仁・星川祐大・高見 弘(芝浦工業大学)・中村雅史・岡本徹也(東京三菱電機産業システム)
誘導電動機の速度センサレスベクトル制御は実用的なドライブシステムとして利用されている。しかし,速度推定はモータパラメータの変動の影響を大きく受けるため安定性が損なわれる。ILQ設計法は簡単な極配置計算から,最適性が保証された最適解が導出できる制御系設計手段であり,これまでに誘導電動機のILQ最適速度制御法を報告し,従来のPI制御よりもパラメータ誤差に強い速度センサレス制御が実現できた。本稿ではd軸の推定のためのPLLにILQ設計法を適用することで新しい速度推定器を提案し,従来のPI方式の速度推定器とシステムの応答性,ロバスト性について比較を行い,パラメータ変動に強い速度推定器を得たので報告する。