電気学会全国大会講演要旨
4-067
鉄損を考慮した適応二次磁束オブザーバによる速度センサレスベクトル制御系の安定性解析
○永野 孝(都城工業高等専門学校)
誘導電動機のベクトル制御は、広く産業界における可変速ドライブの分野で使われている。そして、誘導電動機の速度センサレスベクトル制御では、二次磁束と回転速度の推定が必要となり、それらの推定には適応二次磁束オブザーバを、一般的には用いている。そのため、電動規定数の変化、測定された一次電圧誤差、電流制御誤差に影響され、速度センサレスベクトル制御の安定性の確保は難しいとされている。本稿では、鉄損を考慮した適応二次磁束オブザーバによる誘導電動機速度センサレスベクトル制御系の微小変位理論による安定性解析を行い、一次抵抗、二次抵抗、負荷トルクの影響を明らかにしたので報告する。