電気学会全国大会講演要旨
4-066
センサレス誘導モータのための最小次元D因子磁束状態オブザーバの性能試験
◎中村直人・新中新二(神奈川大学)
誘導モータのベクトル制御には、回転子磁束の位相情報が不可欠である。この回転子磁束の推定法の1つに、新中により提案された最小次元D因子磁束状態オブザーバがある。これは元来、速度情報を必要とするが、オブザーバにより得られた磁束推定値から回転子速度を推定し、同推定値をオブザーバに用いることにより、容易にセンサレス誘導モータへの適用が可能である。しかし、この循環処理に起因して、極低速域において磁束推定が困難となる速度領域が理論上存在する。本論文では、最小次元D因子磁束状態オブザーバによるセンサレスベクトル制御の、極低速域の安定性に関する性能試験を行う。