電気学会全国大会講演要旨
4-050
CMNを用いたSRモータのセンサレスロータ位置検出の一手法
◎史 一鳴・武田 司・山本健司(静岡理工科大学)
スイッチトリラクタンスモータ(SRM)はスピードが速い,高温環境下での動作が可能である。しかし,他の同期モータと同様に,ロータ位置検出をする必要があり,このために必要となるローターリエンコーダが高いし、信頼性向上の妨げになる。この論文はローターリエンコーダを使わずにSRMのロータ位置を検出するための一つ方法を提案されている。コモンモードネットワーク(CMN)を使い,各相のインダクタンスを検出すれば,ロータの整列状態を検出できる。 先行研究は駆動電圧・電流を計測することによってロータ位置を検出するもの(パッシブ型と呼ぶことにする)と,高周波電流などをモータに注入することによりロータ位置を検出する手法(アクティブ型と呼ぶことにする)に分かれる。本提案手法はアクティブ型に分類される。 CMNを使うことにより,SRMの対称性を利用して駆動電圧の影響を避けながら巻線のインダクタンスを計測することができる。これを同相インダクタンスと呼ぶ。これに対して駆動電圧から見たインピーダンスを差動インピーダンスと呼ぶことにする。