電気学会全国大会講演要旨
4-044
オープン巻線モータの力率を考慮したデュアルインバータの空間ベクトル変調
◎大音慶明・野口季彦(静岡大学)・笹谷卓也(デンソー)
現在、ハイブリッド車ではバッテリー電圧を双方向チョッパにより昇圧して2レベルインバータを動作させ、高電圧モータを駆動している。しかし、昇圧チョッパとインバータのうち一方でも故障すると、モータを駆動できなくなりフェールセーフの点で問題があることや、2段電力変換のためにシステムの効率向上が困難であることが問題となる。そこで、本論文ではオープンエンド巻線をもつモータを2台のインバータで駆動するデュアルインバータ方式に注目し、一方のインバータ直流電源をキャパシタに置き換えたデュアルインバータにおいて、モータ力率に応じてキャパシタ電圧を一定に制御ながらSVMを実現する手法をシミュレーションし、その妥当性を立証した。