電気学会全国大会講演要旨
4-040
モデル予測制御に基づくPMSM電流制御系の位相分解能と電流制御性能
◎横山静香・嶋岡雅浩・道木慎二(名古屋大学)
近年、移動体の動力源として永久磁石同期モータが利用されている。このようなモータに対しては、駆動範囲の拡大やトルクの高応答化が求められており、限られた電源電圧の利用の重要性は一層高まっている。これに対し、我々はインバータの出力限界を考慮した制御法として、モデル予測制御を用いた電流制御系(MPC)について検討している。MPCは原理的に高い電圧利用率と過渡電流応答の両立が可能である。しかし実装の際、十分な電圧波形の位相分解能が実現できないことに起因し、定常的な電流制御性能に課題を残す。本稿では、シミュレーションにおいてMPC における電圧波形の位相分解能と定常的な電流制御性能の関係について検討を行ったので報告する。