電気学会全国大会講演要旨
3-149
制御性と耐圧性を高めた組立式MEMSマイクロバルブの製作
◎武政智史(香川大学)・相田泰志(サムスン日本研究所大阪研究所)・高尾英邦(香川大学,JST-CREST)
流体制御バルブの動作において重要な点は,精密な流量制御性と,バルブ本体の最大耐圧である。これまでMEMS分野において,精密な流量制御性を有した多くのマイクロバルブが実現されてきた。しかし,それらのバルブの耐圧は材料強度,またはバルブギャップ制御用のMEMSアクチュエータの発生力によって約10~200kPaに限定されていた。近年,700kPaの高い耐圧性を有したマイクロ多分岐流路切換バルブが実現されたが,1MPa以上の高い耐圧を有し,かつ広いレンジで流量の精密な制御性を兼備したMEMSマイクロバルブは未だ実現されていない。そこで我々は,高い耐圧性と制御性を兼備した組立式構造によるマイクロバルブを提案し,製作した。