電気学会全国大会講演要旨
3-143
仮焼成温度を変えたゾル・ゲルPZT薄膜のMEMSダイアフラム上とウェハ上での残留応力評価
◎塩見 丈・山下 馨・荒井開人・西海太貴・野田 実(京都工芸繊維大学)
圧電ダイアフラム型MEMS超音波センサにおいて,高感度化に寄与するダイアフラムの静的撓みを決定するPZT薄膜の残留応力の評価を行った。Pt/Ti電極を製膜した熱酸化シリコンウェハ上へゾル・ゲル法によりPZT薄膜を形成し,ウェハの反り量およびシリコンを裏面から除去して形成したダイアフラムの撓み量の双方からPZTの発生力を算出した。ゾル・ゲル製膜における仮焼成温度に300℃,350℃,400℃の3通りのサンプルを評価したところ,ウェハの反りとダイアフラム撓みによる評価はいずれも近い発生力の値を示し,仮焼成温度では400℃において発生力が小さく,撓み量増大により高感度化に有利である事を確認した。