電気学会全国大会講演要旨
3-114
加熱処理酵母における誘電泳動速度の数値評価
◎石田高広・白井直機・内田 諭・杤久保史嘉(首都大学東京)
醸造や燃料合成などのバイオ産業において, 品質及び生産効率向上の観点から, 菌代謝管理の最適化が切望されている. しかしながら, 工程内における菌代謝状態を直接的かつ定量的に評価する手段は確立されていない. 誘電泳動(Dielectrophoresis; DEP)を利用した電気的手法は, 迅速かつ簡便な菌評価技術として, 近年期待が高まっている. そこで筆者らは, 菌体の誘電特性を直接導出できるDEP速度計測法に着目した. 本手法は, 蛍光標識等の前処理が不要で連続的計測に適している. ゆえに, DEP速度計測技術が十分に整備されれば, 迅速かつ簡便な菌代謝システムの構築も可能である. 本報では, 当該システムにおける基本性能を検証するため, 加熱処理温度及び処理時間に対する酵母群DEP速度の周波数依存性を精査した. また, 酵母の等価誘電体モデルによる数値解析から, DEP速度と細胞電気定数の相関を考察した.